●情報BOX登録No.9603C107

   タイトル   著作権Q&A(3)インターネット上の著作権
   発信者   エコール経営研究所
   住所   〒105-0003 東京都港区西新橋2-18-2 NKKビル8F
   TEL   03−5401−3451
   FAX   03−5401−3471
   E-Mail   cright@net-b.co.jp

1.インターネット上での著作権に関してよく出る質問をとりあげました。
2.著作権の実務には、それぞれ打つべき事前の対策がありますので、専門家に相談してください。

パンジャ・モール広告バナー

Q.個人が非営利で趣味のホームページを運営しています。非営利なのですから、他者の作品=文字のレポート、写真や音楽等を掲載しても良いと思いますが、問題はありますか?

その作品に著作権がある限り、その著作者の有線送信権(インターネットはこの有線送信権に該当します)の侵害となります。

自分一人だけが楽しむホームページ=私的使用、或いは少数の仲間の間だけで楽しむだけの(例えば、特定の仲間にしかURLを教えないとかの)クローズされた使用ならば良いのではないか、という質問が出るかと思いますが、結論はやはり不可です。
理由は、幾つかありますが、前記の有線送信権の侵害に該当すると共に、私的使用で許されているのは限定された範囲での「複製」だけであること、クローズされた範囲での使用とは言え著作権法で許されている私的使用の範囲を超えること、等の理由があげられます。

パンジャ・モール広告バナー

Q.30秒以内なら、自分のホームページ上で音楽を流しても良いと聞きましたが、本当ですか?

誰が「30秒」と言い出したか分かりませんが、一部では「30秒だから」ということをレコード会社に言って、許諾を得ているという人もいる様ですね。
しかし、著作権法上では、1秒でも、1時間でも同じことなのですが、著作権のある音楽を許諾なしで流すことが権利侵害になることは言うまでもありません。

同時に、複雑なのは、「著作権のある音楽」という場合、各種の権利が入り交じっていることです。つまり、音楽を作曲・編曲・作詞した者の著作権(複製権等)、演奏や歌った者の実演家の著作隣接権、レコード会社の複製権、放送事業者の複製権等です。こうした、その音楽について権利を有する者の全部の許諾を得なければいけない点に注意が必要です。ホームページに流す音楽を、(例えば)CDを利用する場合、レコード会社(=レコードやCDの製作者)の許諾を得たからと言って、それだけではホームページ上に音楽を掲載して良いということにはなりません。一般にはレコード会社は、レコードを複製し、また二次使用(そのレコードを用いての放送や有線放送など)に関する権利を有しているだけで、音楽を作曲・編曲・作詞した者、歌手や演奏をした実演家等の権利が別にあるからです。

しかし、実際には、現段階ではこうした各種の権利を一元的に管理するシステムがないこと、権利者団体でもインターネット上での使用料規定がまだないこと(97/02現在)、権利者団体がその分野の権利関係を全部カバーしている訳ではないこと、などの問題があり、これらの点の解決が望まれます。

なお、音楽は、「編曲」がありますので、元作品の著作権を調査して大丈夫と思っても、編曲されたものであれば、その編曲に対しての権利関係がありますので、充分な注意が必要です。

(注意)
97年2月24日の各紙夕刊で、文化庁の著作権審議会マルチメディア小委員会の報告に関する報道がなされました。各新聞では「インタラクティブな送信では、現在レコード製作者や実演家の著作隣接権が認められておらず、小委員会ではこれらにつき新たな規定を設ける様に提言した」、「この提言に基づき法改正された場合は、インターネットを通じて無断でCDを流すことができなくなる」といった旨の表現がなされていました。

こうした新聞内容だけで判断すると、「現在はインターネット上で無断でCDを流してもいいのか」といった類の解釈が出る可能性があるのですが、新聞報道の表現は非常に偏った表現で、前記の誤解した解釈が出る恐れがあります。

小委員会の提言部分に続く、後半の「法改正された場合は、インターネットを通じて無断でCDを流すことができなくなる」という箇所は正しい表現とは言えません。理由は、インターネットで流す前提として、サーバにデジタル音楽情報を蓄積することは著作隣接権の侵害となること、またいかなる形であれ作曲家や作詞家の権利侵害となるからです。

パンジャ・モール広告バナー

Q.ホームページに、他のところからの画像を取り入れたいのですが、画像のほんの一部を利用するだけであれば問題はないと思いますが、どうなのでしょうか?

一部であれ、全部であれ、他の著作権のある作品を利用(複写や模倣等)は権利侵害となります。しかし、他の作品を「参考」として自分でオリジナリティのある作品を創作することは良いのです。オリジナリティとは、他に依拠しないで創作したものという意味です。

パンジャ・モール広告バナー

Q.ホームページ制作にあたって、ややこしい著作権の問題を避けるには、どうすれば良いのでしょうか?

原則は、自分で、自社で創作することです(ホームページ制作会社に委託して制作してもらう場合は、その企画・制作の状況によりますが、委託した制作会社に著作権が発生する場合が多いことに留意)。
また、他の作品を利用する場合は、どの様な権利を誰が有しているかを調べ、許諾を得ることです。最近は著作権フリーのものが結構販売されていることもあり、そうしたものを利用する方法もあるでしょう。

更に、古典の作品=著作権のないもの、切れたものを利用する方法もあります。但し、この場合は、例えば著作権のないクラシック音楽は、編曲されたものかどうか、演奏などの実演者の権利はどうか、を確認する必要がありますし、古美術品などは写真にとった写真家の権利がどうかなど、著作物の権利はなくとも、隣接する権利を調査しないと火傷をする可能がありますので、注意してください。

パンジャ・モール広告バナー

Q.他のサイトにリンク設定することは、著作権法では、どの様に取り扱われるのでしょうか?

著作権法での規定、現段階での(日本での)判例はありませんので、様々な見解が存在する現状です。なお、全てのホームページ、各ページが著作権法上の「著作物」とは限りませんが、一応著作物との前提でこの「Q」を記載します。

基本的には、リンクという行為は他サイトのURLをHTMLデータに記載し、他サイトの情報を参照或いは他サイトの情報を利用する形にしたものです。URL自体は著作物とは言えませんので、URLという「事実」を記載することだけについては著作権法上の問題はないと言えます。また、リンクをして他サイトの情報を見ることを「複製」と解するには無理があります。

問題は、他サイトの情報の「見せ方」です。自サイトのホームページの中で、他サイトの情報を「参照」することで、自サイトの情報の補強をする意味では「引用」に近いとも考えられます(従来の著作権法上の「引用」とは異なります)が、問題になるのは、引用、補強、参照といった概念を超える、利用の仕方、見せ方です。

見せ方について、現にアメリカで、97年2月次の様な訴訟が発生しています。内容は、トータルニュースという会社が、新聞社などのWWWページのリンク集を作り、そのページに広告料をとって運営しているが、同社の「自サイトのフレームの中で他サイトの情報を表示」している=あたかも同社自身の情報であるかの様な錯覚を利用者に与えている点が問題となっている訳です。今の日本でも類似のホームページが存在することもご承知の通りで、この訴訟の行方は関係者の注目を集めています。

さて、前記の訴訟の行方はともかく、フレームの中に他サイトの情報を表示することをどう解釈するかですが、ここで見解が様々に分かれてきます。著作権法での規定や判例という一定の基準がありませんので、「見解」になってしまうのです。
以下は、当研究所の見解です。

現在の著作権法で、前記のフレーム内表示を「複製」と解するには困難があります。他サイトの情報を自サイトのサーバ、HTMLデータにとりこむ訳ではないからです。
一方、リンク先のページの著作者には、人格権があり、著作物について意図に反する利用に許諾を与えたり拒絶する権利があります。もっとも、この権利が「リンク」についてどの様に規定できるかとなると、微妙な点があることも事実です。
つまり、リンクされる側では、各ページの制作意図にそって利用してもらいたい訳ですが、意に反する利用をされた場合、例えば、純愛を描いたページが猥褻なページにリンクされるとすれば、著作者の意図に反する場合がある訳で、この場合は人格権をベースに異議を申立ることになると考えます。

しかし、ホームページは、リンクを通じて情報の共有を図るもので、著作物またその権利は、人類の財産として文化発展に寄与するために一定のルール下で利用ということからすれば、余りリンクに規制をかけることにも問題があります。

従って、情報を公開する者は、自身のホームページに関し、どの様に取扱うか、取扱ってもらいたいかをページ上に明記し、逸脱する利用があれば異議を申立る、またリンクする側は明記された(=許諾されている)範囲の中で利用(=リンク)し、万一逸脱する場合は個別に許諾を得る形が望ましいと考えられます。

ちなみに、当サイトでのリンクの取り扱いは、こちらのページに記載しています。






Copyright (c) エコール経営研究所 1997 All Rights Reserved.

admini@net-b.co.jp