- Q:代休取得拒否の労働者に賃金を支給しなくてもよいか?
土曜日と日曜日に休日出勤をさせ、 日曜日は法定の割増賃金を支払い、 土曜日出勤分については代休を取得するように命じたところ、 ある労働者がそれを拒否しています。 他の労働者については賃金を清算処理していますので、 土曜出勤分の賃金を支給しなくてもかまいませんか。 (長野・O製作所)
- A
休日出勤をさせた後で代休を与えた場合、 代休日をノーワークノーペイの原則で処理することは違法といえませんから、 通常の賃金部分 (いわゆる1の部分) については休日出勤分の賃金と清算することは差し支えないと解されます。
ただし、 週の法定労働時間が40時間の企業では土曜日に出勤させることで週の法定時間を8時間上回りますから、 通常の賃金に上乗せさせる割増賃金部分 (いわゆる0.25部分) については清算することはできません。
結局、 ご質問のケースで代休を取得した労働者については出勤した土曜日の賃金の2割5分を支払えばよいことになります。
ところで、 問題はご質問のように代休取得を拒否した労働者の賃金の取り扱いですが、 就業規則で一定期間内の代休取得を義務づけている場合はそれが労働契約の内容となりますので、 指定した代休日の労務提供を拒否しても、 「使用者の責めに帰すべき事由」 といえず、 賃金の支払いを要しないと解することもできると思われますが、 そうでなければ労務の受領を拒むことはできず、 したがって賃金の支払い義務が生じるものと考えられます。
仮に、 代休指定日の労務の提供を拒否しても、 使用者の責めに帰すべき事由によるものとして、 少なくとも平均賃金の6割 (労基法第26条) の支払い義務は免れません。
今回は出勤した土曜日の賃金を支払い、 就業規則で代休を義務付けるのが賢明だと思われます。
- Q:整理解雇通告で期日前に退職。なぜ失業給付制限か?
社外の友人が整理解雇の通告を受けたので、 どうせならとその期日前に退職したところ、 失業給付の受給で 「自己都合退職」 と扱われ、 3カ月の給付制限を受けました。 解雇を言い渡されたのになぜでしょうか。 (福岡・I生)
- A
雇用保険の失業給付 (基本手当) は、 原則として退職後職業安定所で受給資格の決定を受けてから7日間の待期期間を経れば支給されますが、 自己都合や懲戒解雇された場合などはこれに加えて3カ月間給付が制限されます。
ご質問の整理解雇は本来なら会社都合退職として給付制限を受けませんが、 通告後退職の効力が発生する期日の前に辞めてしまうと、 自発的退職として取り扱われざるをえません。
このように、 整理解雇の場合に期日前に退職することは雇用保険上で大きな不利益を受けるほか、 予告期間中の賃金も受けられないなど不利益が重なります。 解雇の予告は予告手当の支払いと異なり労務を提供しない限り、 その間の賃金請求権が生じないからです。
整理解雇の通告を受けた場合は、 解雇の効力が生ずる期日まではきちんと勤務することが必要です。
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