2007年からの住宅ローン控除の留意点

(2007年2月01日)

●「住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)」を利用している人は、2007年からの年末調整で次の点に注意する必要がある。
2007年より、国から地方へ税源が委譲された。考え方としては、合計(所得税+住民税)の増減は無いが、毎月源泉される(国税としての)所得税額が減っているため、住宅ローン控除適用者にとって、年末調整を経て還付される住宅ローン控除の還付額が(2006年までよりも)少なくなることになる。即ち、源泉=支払い済みの所得税が少ないため、その範囲での(住宅ローン控除に伴う)還付になり、本来受けられる筈であった住宅ローン控除限度いっぱいの税額分は(所得税から税源委譲された)住民税から還付を受ける手続きが別途に必要になる。放置しておくと、当然に住民税からの還付は受けられない。
⇒ 悪意はないとはいえ、制度変更に伴うトリッキーな仕掛けといえる。

従来の住宅ローン控除
  ・最初の年に確定申告をし、翌年からは勤務先の年末調整で「住宅借入金等特別控除申告書」を提出し、それで住宅ローン控除を受ける。(給与所得のみの人は、これで終了。)
      
2007年からの住宅ローン控除(対象:2006年までに入居した人の特例)
  
(1)従前と同じく、最初の年に確定申告をし、翌年からは勤務先の年末調整で「住宅借入金等特別控除申告書」を提出し、それで住宅ローン控除を受ける。⇒ 該当者は、既に確定申告済(2007年3月の確定申告分を含む)
(2)2007年の年末調整以降、住宅ローン控除枠を使いきっていない人は、2008年から毎年住民税からの控除を確定申告で申し出る。
  具体的には次による。
  
(1)税務署から交付され、年末調整時に勤務先に提出する「住宅借入金等特別控除申告書」を記入し、勤務先に提出する前にコピーをとる。
(2)「住宅借入金等特別控除申告書」に記入した「S住宅借入金等特別控除額」の数字を確認する。(この額が住宅ローン控除の限度額。計算を間違えないこと)
(3)1月に勤務先から交付される「源泉徴収票」に記載された「住宅借入金等特別控除の額」を確認し、(2)の住宅ローン控除限度額を使いきっているかいないかをチェックする。
(4)住宅ローン控除限度額を使いきっていない場合は、毎年確定申告(2月16日〜3月15日)をし、住民税からの控除を申し出る。給与所得のみの人は、市町村窓口でも申告ができる。
(5)住民税額がどう変わるかは、次の総務省・全国地方税務協議会のHPで試算ができる。⇒住民税税額試算コーナー
なお、住宅ローン控除を受けている人以外でも、2007年の途中で転職や退職をしたりで、所得税と住民税の調整ができない人は、2008年7月に、2007年1月1日現在の住民票がある市町村に申告すると、税金が還付される可能性がある。
      
2007〜2008年に入居する人の住宅ローン控除(国会で審議中)
  
(1)上の住民税からの控除は、2006年までに入居した人向けの特例で、2007年〜2008年に入居する人は所得税からの控除のみで、住民税が減額されることはない。
(2)このため、国会で税制改正法案を審議中で、その中に「控除率を下げて期間を15年に延長」する案が出ている。現在の10年控除制と、新たな15年控除制のぢちらを選ぶかは、最初の確定申告時に選択することとなり、途中での変更はできない見込み。
(3)現在の住宅ローン減税制度は2008年で終わるが、以降も継続されるのか、されないのか、この辺りも見極めが必要。


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