アウトソーシングセミナー OHP資料の公開(99/7/28開催)

1999年7月28日、於 : 東京商工会議所 会議室
複写・盗用・無断転載を禁止します。


総務事務アウトソーシングの取組み : 現状と課題

講演者 : 植原秀夫 (C) Copyright UEHARA Hideo 1999


下記は、実際のセミナー時の資料と一部異なっています。
一部の資料を削除・省略し、且つ罫線部分が正確に表示されていません。

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      ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓      
      ┃  総務事務アウトソーシングの取組み  ┃      
      ┃             現状と課題             ┃      
      ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛      
           = 実務の立場から =          







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┌─────┐                         
│現下の動向│                         
└─────┘                         
  Out Sourcing=経営手法として外部資源を活用         

  弊社:92年から事務アウトソーシング業を開始         
  → この数年でO/Sが世の認知を得てきた          
  → 新規参入者が増え、逆に見えなくなっている        
    玉石混交のアウトソーサーが出現             
    アウトソーサーの型(タイプ)が判別困難         

  認知の背景 → コア・コンピタンス経営           
          選択と集中:社内 VS 外部活用        

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  外注とアウトソーシング                   
  … 委託元が経営手法と考えるか否かの違いだけ        

  戦略的アウトソーシング                   
  … 委託元が経営戦略目的で活用               
  → 言葉に惑わされず、自社のスタンスを明確に        

 ┌──────┐
 │一番多い質問│
 └──────┘
  1.どこが、何を、どこ迄行ってくれるのか?         
  2.どの様にサービスを提供しているのか?          
  3.費用は一体いくらか?                  
    → アウトソーシング・モデルの必要性          

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       ┌────────────────┐       
       │  アウトソーシング活用の大前提  │       
       └────────────────┘       

    1.アウトソーシングの基本を理解する          

    2.業務効率とコストの関係を確認する          
      → 個別の業務効率/全体の業務効率         

    3.アウトソーシングの目的を明確にする         
      → 真の戦略的アウトソーシングに向けて       

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      ┌─────────────────┐       
      │弊社のアウトソーシング・コンセプト│       
      └─────────────────┘       
      各社毎の対応         集中化
    ┌─────────┐        ┌──────┐    
    │個別に処理        │        │集中処理    │    
    └─────────┘        │            │    
    ┌─────────┐    │  │            │    
    │                  │┌─┘  │            │    
    │個別の業務ノウハウ││      │ノウハウ蓄積│    
    └─────────┘│      │            │    
    ┌─────────┐│      │            │    
    │個別に人材を手当  ││      │人材プロ化  │    
    │                  │└─┐  │            │    
    └─────────┘    │  │            │    
    ┌─────────┐        │            │    
    │個別の資産(H/S)   │        │H/S共同利用 │    
    └─────────┘        └──────┘    

6
┌──────────────┐
│集中化 → コ・ソーシング  │
└──────────────┘
                   集中プール
   ┌─┐                      ┌───────┐      
   │  │    必要な会社に      │人(人材)    │      
   │会│    必要な資源を      │              │      
   │  │    必要なときに      │業務ノウハウ  │      
   │  ├───────────┤              │      
   │  │                      │情報          │      
   │社│    提供/利用する    │              │      
   │  │                      │ハード/ソフト│      
   └─┘                      └───────┘      

7

  結果として、

    @ 不要な在庫を持たない                
       人の在庫/情報の在庫/ハードソフト在庫      
       知的在庫はメンテしないと劣化する         
     → サポネットの法則                 
    A 業務を標準化する                  
    B 業務の透明性を確保する               
     … 処理の中での業務チェック             
    C コストを下げる                   

    → バーチャルコーポレーション(仮想企業)       

8
┌────────┐  
│2:8の原則−1│→ コア業務は何か
└────────┘  
     ルーチン業務    価値創造業務
         ┌───┬────────────┐         
  目標  │  2  │          8            │         
        └───┴────────────┘         
         ┌────────────┬───┐         
  現実  │            8          │  2  │         
         └────────────┴───┘         

  ・アウトソーシング:目標を実現する手段
  ・物流:サード・パーティ・ロジスティックス(3PL)    
    輸送・保管 → 物流システムを総合効率化

9
┌────────┐  
│2:8の原則−2│→ コスト→ 経営改善運動
└────────┘  
      レギュラー処理   イレギュラー処理
         ┌────────────┬───┐         
  処理量│            8          │  2  │         
         └────────────┴───┘         
        ┌───┬────────────┐         
  コスト│  2  │          8            │         
         └───┴────────────┘         

  → ミスやエラーの許容度をどう設定するか
    イレギュラー処理の仕組みをビルトイン

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       ┌───────────────┐        
       │アウトソーシングと経営改善運動│        
       └───────────────┘        
  アウトソーシングの目的を明確化               
  初めにアウトソーシングありき、ではない           

                ┌───────┐                
                │企業のビジョン│                
                └───────┘                

    ┌───────┐      ┌───────┐         
    │目標と方法設定├───┤活用資源の選択│         
    └───────┘      └───────┘         
    
  中途半端な経営改善では生き残れない
  → 現在の事例:6シグマ

ここで話しが転じて、アウトソーシングの理論的根拠を例示する。

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      ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓      
      ┃   経営改革運動とアウトソーシング   ┃      
      ┃        シックスシグマ  の例        ┃      
      ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛      


      = 戦略的アウトソーシングの理論的根拠 =     






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┌─────────┐                     
│GEの6シグマ運動│                     
└─────────┘                     
  当初 = 歩留り改善運動                   
  現在 = CSを高めつつ経営品質を改善する運動        
      → 全社の文化改革(Culture Change)        
 
  85年、モトローラが開始                  
  マイケル・ハリー:現6シグマアカデミーCEO        

  GEが95年導入、高成果をあげステップアップ中       
  日本ではソニー、東芝が導入                 

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┌───────┐                       
│6シグマとは?│                       
└───────┘                       
  σ:標準偏差 = 分布のバラツキ               
         → エラーやミスの発生確率           

  エラー発生件数
    4σ:6210件/100万回              
    5σ: 233件/100万回 = 管理限界        
    6σ:  3.4件/100万回              

  エラー発生の仕組みやプロセスやシステムにメスを入れ、    
  新たな視点を組み込む経営改革運動              

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┌──────────┐                    
│品質レベルと企業体力│                    
└──────────┘                    
       ┌────┬─────┬────┬───┐       
       │        │  エラー  │良品率  │COPQ  │       
       │        │          │     (%)│   (%)│       
       ├────┼─────┼────┼───┤       
       │2σ企業│0.31      │69      │30〜40│       
       │3σ企業│0.07      │93      │20〜30│       
 平均→│4σ企業│0.006     │99.4    │15〜20│       
       │5σ企業│0.0002    │99.98   │10〜15│       
       │6σ企業│0.0000034 │99.99997│10以下│       
       └────┴─────┴────┴───┘       
 COPQ:製品・サービスに内在しているエラーのコスト(総売上高比)
                    出典:Six Sigma Qualtec

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  ┌──────┬────────┬──────┐      
  │            │99%良好=3.8σ│    6σ    │      
  ├──────┼────────┼──────┤      
  │ゴルフパット│100回に1回ミス │一生に一度も│      
  │            │                │ミスなし    │      
  ├──────┼────────┼──────┤      
  │航空機事故  │毎日大空港で2回│5年間に1回│      
  │            │の着陸異常      │の着陸異常  │      
  ├──────┼────────┼──────┤      
  │停電        │毎月7時間の停電│34年間に1│      
  │            │発生(米国)    │時間の停電  │      
  └──────┴────────┴──────┘      

                      (parts per million) 
   6σ: ×  3.4/1,000,000   = 3.4  ppm        
       ○  2.0/1,000,000,000 = 0.002ppm        

16
┌──────────────┐                
│0.002ppmを3.4ppmとする方法  │                
└──────────────┘                

 管理限界を超えた0.002ppmを管理可能とするには?        
 5σの壁を打破し、業務の根本的改善を図るには?        


          (図などは省略)              



 答:1.5σシフトする                     
   = レベルを底上げし、高レベルで4.5σ運動        


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┌────────────┐                  
│アウトソーシングとの接点│                  
└────────────┘                  

<6シグマ推進に不可欠の事項>                 

  @ トップ&全社の意識改革                 
  A レベルの底上げ/本社スタッフの再構築          
  B 外部(関係会社・調達先等)を含む全グループ運動     
    → 外部への指導/外部からの刺激             

  → 1.5σ底上げの一手段=アウトソーシング          
   共同推進可能なパートナー・アウトソーサー         

  → アウトソーサーは、当該業務で+1.5σが必須        

本来テーマのアウトソーシングに戻る。

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┌─────────────────┐             
│アウトソーシングを求める現実の理由│             
└─────────────────┘             
  本社費のチャージが不透明                  
   … 何に幾らのコストがかかっているか見えない       
   → 過剰サービス(イレギュラー処理:大)         

  人材・業務ノウハウの蓄積が困難               
   … セネラリスト育成の企業システム            
  異動・退職による業務品質の維持管理             

  トータルコストの増大                    
   …IT対応等                       

19
┌─────────────┐                 
│アウトソーサーの分類と要員│                 
└─────────────┘                 
 エキスパート  高度な専門知識や技術を持つ          

 プロ      高度な専門知識や技術を、倫理観をもって活用し、
         問題解決を図る

   ┌──────────────┬──────┐      
   │   アウトソーサーの分類     │  必要人材  │      
   ├──────────────┼──────┤      
   │  @役務代替型              │エキスパート│      
   │ A業務ノウハウ+IT型    │プロ        │      
   │  Bパートナー型            │プロ        │      
   └──────────────┴──────┘      

20
┌─────────┐  
│導入の効果/コスト│(給与+社保モデル)           
└─────────┘  

        │  項    目  │効果│  内    容  │コスト       
    ──┼──────┼──┼──────┼────     
      定│人件費      │○  │専門家集団化│ 100       
      量│手続コスト  │○  │プロの処理  │  │       
        │設備        │○  │維持コスト  │ 65        
    ──┼──────┼──┼──────┼────     
        │情報収集    │○  │自社用情報  │             
    ──┼──────┼──┼──────┼────     
      定│労務対策    │○  │採用/退職  │          
      性│業務品質    │○  │担当者交替時│          
        │臨機の対応  │▲  │緊急対応    │          

                 ○:効果あり ▲:効果マイナス

21
┌───────────┐                   
│アウトソーシングの形態│                   
└───────────┘

                           ┌─┐         
      ┌───┐    会社の指揮命令下    │  │         
      │派  遣├────────────┤会│          
      └───┘(役務提供型)          │  │          
                    │ │         
      ┌───┐    業務委任契約        │  │          
      │請  負├┬───────────┤  │          
      └───┘├─オフィス常駐型請負  │社│          
                └─社員受入れ型請負──┤  │          
                                        └─┘          
                                        
   → 業務の高度化につれ、請負型のニーズが増加       

22
┌──────────────────┐            
│業務領域のスコープ(人事・総務分野)│            
└──────────────────┘            

  ┌────────────┬──┬─────┐       
  │  処理/ルーチン業務    │窓口│企画・意思│       
  │                        │業務│  決定業務│       
  └────────────┴──┴─────┘       
                                                
  ┌─┬─┬─┬─┬─────────┬─┬─┐       
  │給│社│勤│履│  各種規程類      │労│人│       
  │  │  │  │  ├─────────┤  │  │       
  │与│保│怠│歴│  人事評価・考課  │使│事│        
  │  │  │  │  ├─────────┤  │  │        
  │計│労│管│管│  採用・教育・研修│交│政│        
  │  │  │  │  ├─────────┤  │  │        
  │算│働│理│理│  株主総会        │渉│策│        
  └─┴─┴─┴─┴─────────┴─┴─┘        
23、24 は省略

25

 給与計算の本質                        

  Payroll (支払の記録)ではない               
  → 人材として育成し、活用・成長するツール         

  自立の時代の人の評価・対価のあるべき姿           
  → 具現化したもの → Business Roll 

  弊社にとっての給与計算業務                 
  → 給与計算を核に人事労務業務への展開           

26

 給与計算業務の課題

 ・処理の繁忙時期が集中                    
         ┌────┬────┬────┬────┐     
         │前々処理│前処理  │本処理  │後処理  │     
        └────┼────┴────┼────┘     
      B     ×    │    ×      ○    │  ○        
      A     ×    │    ○      ○    │  △        
     理想    ○    │    ○      ○    │  ○        
                                        
  理想型の実現には、
   @ ITの活用(情報の共有他)              
   A オフィス常駐型の導入   が必要           

27

 そのためには、                        

 @ 依頼会社とアウトソーサーの信頼感の醸成          
 A トラブル発生/業務品質低下を防ぐ仕組み構築        
 B 依頼会社の知的創造活動につながる仕組み          

  パートナーシップの構築                   
  ・自社にあったパートナーを選別する             
  ・アウトソーサーを育成する努力も必要            
  ・業者感覚での接触では不可                 

28
┌─────────────┐                 
│人事戦略とアウトソーシング│                 
└─────────────┘                 

   ・欧米ではアウトソーシング=人員移籍が一般的       
    → 今後の日本は?


         (省略)                   





29
┌─────────────────┐             
│自社グループ内アウトソーサー子会社│             
└─────────────────┘             

 ●99%失敗する                       
  … 社外から受注できるアウトソーサーに育つには       
 ●形の上で「外」へ出すだけ                  
 ●甘えの構造の継続                      

  → プロ集団化できるかどうかがポイント           
    「役務代替型」レベルでは限界がある           

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┌───────┐                       
│情報・機密管理│                       
└───────┘                       

  給与データ = 人事情報 = 個人情報 & 企業の機密情報    

  情報管理体制があるアウトソーサー:極めて少数        
  …ISO 9000s/JIS 15000/(P)            

  契約書の機密保持条項だけでは不十分             
  データ保管/管理/破棄する体制と基準            
  → アウトソーサーの社内ルールの有無            
    実際の取扱い状況を要チェック              

31
┌──────────────┐                
│業界としての自主基準の必要性│                
└──────────────┘                
 ・依頼会社との契約
 ・情報管理/機密管理の社内ルールの制定
 ・必要な機器/システムの導入
 ・教育訓練

  → これらの整備&整備状況の公表(格付け)         

    依頼会社:外部委託基準の確立が重要           

32
┌──────────┐                    
│アウトソーサーのミス│                    
└──────────┘                    
 旧来の給与計算ミス:0.000074の確率で発生
            →74ppm 

 ミスの原因
 → 最多:依頼会社との間での情報の錯綜            

 対処 @最適なリカバリー                   
    Aミスの歯止め体制 : コストとの対比         

    → 委託会社も@Aを要ウォッチ             

33
┌───────────────────┐           
│アウトソーシング:戦略的な活用のために│           
└───────────────────┘           

 ●トップダウンの経営改善運動が前提              
 ●アウトソース活用の理念を明確化する             
 ●主体性をもってアウトソーサーを活用する           
   → 型を判別(コスト基準のみでは問題あり)        
   基準  パートナーとしての適性              
       受託者能力のレベル(+1.5σ)          
        ・業務開発能力(ITを含む)          
        ・社員のプロ化能力               
        ・情報/機密管理力               
 ●段階的にステップアップする(リスク対策)          

34
  ┌───────┬───────────────┐     
  │  目      的  │         選択の方向           │     
  ├───────┼───────────────┤     
  │コストを追求 │役務(労働力)代替型を活用  │     
  │       │手軽さ → 派遣社員を活用  │     
  ├───────┼───────────────┤     
  │コ・ソース追求│資源の充実度で選別            │     
  ├───────┼───────────────┤     
  │戦略活用を追求│パートナーたる能力で選別      │     
  │              │主体性が重要                  │     
  └───────┴───────────────┘     

35

 アウトソーシングのチェックポイント              
  ┌───────────────────────┐     
  │@委託元アウトソース・ポリシーに問題はないか  │     
  ├───────────────────────┤     
  │Aアウトソーサーの選定は適切であったか        │     
  ├───────────────────────┤     
  │Bアウトソースの業務ルーチンは妥当か          │     
  └───────────────────────┘     



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